「初恋」(single ver.)
作詞 高木郁乃
作曲・編曲 吉田ゐさお
Percussion 坂井秀彰
Fretless Bass 美久月千春
Acoustic Guitar 天野清継
Additional Protools 中脇雅裕
Keyboards & Region Conduct 吉田ゐさお
Recording 杉山勇司、松岡義昭、吉田ゐさお
Mixing 吉田ゐさお

 実際、だるまstudioでの、ゐさおMixがお皿(*1)になるのは、初ですかねぇ。エンジニアデビューおめでとう!ありがとう。池袋から目黒に引っ越しして、早2年。ProTools環境も整い、プラグイン(*2)も大盛り、非常に環境の充実した「だるまstudio」での、意外にも記念すべき初Mix。しかしですねぇ、作曲、アレンジ、録音から、編集、MIXまでの、全ての行程を一人でやる事の、これまた難しさを知った作品でもありました。何がって?そう、通常人間には1つの脳みそと、2つの耳しか無い訳。だからいくら客観といっても、前の行程の努力とかこだわりみたいなのを、多かれ少なかれ捨て切れずに、次の行程に進んじゃう訳です。
 ひとつ分かりにくい例を出して言うならば、「チャーシュー麺」を作る時に、他のどの具よりもチャーシューに、こだわりと時間をかけたが為に、チャーシュー:麺のベストな割合いより、少しだけチャーシューの方が多くなって、結果として、チャーシュー麺と言うより、麺チャーシュー(?)。もう一つ例を出して言うならば、最高にこだわった寿司ネタがあっても、シャリとのバランスが悪いと、本来のネタの味すら壊してしまう事もあるでしょう。
 そんな事が、音楽的なバランスの中にもあるのです。こだわった音は聞かせたい、いい状態で録れた音は聞かせたい、ただそれが、たったひとさじ先行してしまっても、良い結果は得られない訳です。時にこだわりは、本質を見失わせる事があります。ウンチクばかりを言う寿司屋も、見せ掛けの「頑固」で色々と指示をしてくるラーメン屋も、そっちに気を取られ過ぎて、本質を見失ってはいないだろうか。主人が余計な事を言わずとも、絶妙のバランスがとれた料理だったら、黙って座り、黙って食べて、また次も自然に足を運んでしまうと言うもの。 こだわりが決して邪魔にならず、飽きがこなくて、深みが増す。そんな理想に向かって、日々精進。日々精進・・・。ゑっ!?何だって?「ウンチクばかりの頑固ミュージシャンに、言われたくないって」!?そりゃそうだわっ。

(*1)お皿・・・レコード、CD等、正規に流通している音声信号を記録した円盤を指す。「JSの最近の―仕入れといて」
(*2)プラグイン・・・[plug-In]アプリケーションソフトに移植して、新しい機能を追加するソフト。ProToolsでは、主にエフェクターやソフトシンセを追加できる。「あの子は俺の―。」